テレビが一家に一台しかなかった昭和時代
TVのチャンネル権とは
「チャンネル権は父親が持っていた」はウソ
ども。MK団二代目団長マタンキ角南です。
昭和の時代、テレビは子どもたちにとって最大の娯楽でした。
人気番組を見ていないと次の日学校でみんなの話題についていけないのです。
しかしテレビはまだ一家に1台しかなく、家庭用ビデオ(レコーダー)なんてまだ存在しない時代。
そしてどの番組を見るかというのは子どもたちにとって最優先課題。
そこで家庭内で起こったのはチャンネル権争いです。
いくつかあるテレビ番組の中からどの番組を見るのかという、家族間の争いです。
昭和の時代、その家でチャンネル権を持っているのはいったい誰なのか?
そりゃあ、なんてったって家長であるお父さんでしょ。
なんて思ったら大間違いです。
どこの家でも意外とお父さんはチャンネル権を持ってなかったんです。
こんな話ウソです(きっぱり)
なぜか?
まずもともと子どもの頃にテレビなんてものが無かった世代ですから、それほどテレビに対して愛着も執着も無かったんです。
今の子どもたちに「ネットばかりしてると(以下略」「ゲームばかりしてると(略」と言ってる大人がいますよね。
それと同じで昔は「テレビばかり見てると(ry」と言ってるお父さんが多かったんです。
つまり子ども達にとってはテレビは最大最強の娯楽でも、お父さんにとってはテレビは二の次三の次。
チャンネル権もそれほど興味なかったんです
そしてさらに高度経済成長期、お父さんは家にいなかったんです。
ずっと会社で働き詰めで家に帰ってくるのは夜子どもたちが寝静まってからだったんです。
我が家もそうでした。
本当にチャンネル権を持っていたのは実は子どもたち
そうです。
70年代、家でチャンネル権を持っていたのは子どもだったんです。
そして兄弟がいた場合、チャンネル権を持ったのは長男(もしくは長女)だったんです。
我が家でチャンネル権を持ったのは当然長男だったぼくです。
妹が泣こうが喚こうがどんなにお願いされようが、チャンネル権だけは絶対ゆずりませんでした。
見たい番組が重なりまくっていた昭和時代
宇宙戦艦ヤマトとアルプスの少女ハイジ、どちらを見るか問題
今と違って子ども向き番組が同じ時間帯(しかもゴールデン)にいくつも重なることが珍しくない時代でした。
パッと思い出すだけでも、8時だよ全員集合の裏で人造人間キカイダー、ドラえもん(日テレ)の裏でマジンガーZ、ウルトラマンAの裏で変身忍者嵐、ウルトラマンタロウの裏でジャングル黒べえ(※肝付兼太唯一の主演作品)。
どちらを見るべきかホント悩みます。
仮面ライダーの裏で突撃ヒューマンという特撮を放送していたそうですが、これは仮面ライダーの圧勝だったので全く問題無しでした。
さて子ども向き番組が重なっていたことで有名なのはアルプスの少女ハイジと宇宙戦艦ヤマト。
どちらも日本のアニメ史に残る名作です。
この二つが同じ日曜日の午後7時半から放送していたんです。
さあどちらを見るべきか!?
実はどちらも見てませんでした。
団長が見ていたのは猿の軍団でした。
なに、これ猿の惑星?
いえいえ、映画史に残るアメリカ映画の名作猿の惑星のパクリ(※)の日本の特撮ドラマ猿の軍団です。
制作円谷プロ、原作小松左京、主演は潮哲也です。
その後の再放送や映像ソフト化事情を考えれば、この時猿の軍団を見ていたのは大正解でした。
いま思い返してもハイジ・ヤマトを見ずに猿の軍団をチョイスした子どもの頃に自分に拍手です。
ただ妹にはかわいそうなことをしたと今も心の中で申し訳なく思っています。
この時間だけはチャンネル権を譲ってハイジを見せてあげるべきだったと。
わがままなお兄ちゃんでスマンかった。
それでは今日はこの辺で。マタンキ