桜多吾作版グレンダイザー。敵も味方もクズばかり

2024/7/24

原作やアニメにはなかった設定が盛り込まれている桜多吾作版マジンガーシリーズ。 マジンガーZ編、グレートマジンガー編、ともに子ども向け漫画雑誌で連載されていたとは思えない、大人たちの裏切りと欺瞞をちりば ...

【ゴルゴ13】夢の国のトランプヤラセ狙撃

2024/7/18

トランプ銃撃事件 ども、MK団二代目団長マタンキ角南です。 トランプ前大統領が狙撃されました。 幸い弾はトランプ前大統領の耳をかすめただけでしたが、本当に紙一重の出来事でした。 犯人射殺の後、負傷した ...

戦争の犠牲になった上野動物園の27頭の動物たち

2024/7/20

ぼくの動物園日記「27頭のあいつたち」 ぼくの動物園日記とは ぼくの動物園日記は、1972年秋からおよそ2年間ジャンプで連載されていた漫画です。 舞台は東京上野動物園。 主人公西山としおは、かけだしの ...

桜田吾作版グレートマジンガー。戦争と平和、安全保障と兵器ビジネスの物語

2024/7/17

日本政府、自衛隊、警察、マスコミ、そして国民。日本中全てが主人公の敵 剣哲也と炎ジュン、妬みとひがみで歪んだ主人公たち 承認欲求の強い主人公 剣哲也と炎ジュン、二人とも孤児で兜剣造博士にひきとられ、子 ...

桜田吾作版マジンガーZ。永井豪よりおもしろい裏切りと欺瞞の人間ドラマ

2024/7/17

マジンガーZのコミカライズ作品 桜田吾作 この名前を聞いて知ってる人はあまりいないと思います。 ちゃんと読める人も少ないんじゃないでしょうか。 「さくら たごさく」ではなく「おうた ごさく」と読みます ...

アニメ 漫画

【バビル二世】ヨミ様の最期は過労死。理想の上司にして部下思いの悪のボス

日本最初の超能力バトル漫画バビル二世

漫画バビル二世とは

ども。MK団2代目団長マタンキ角南です。

先日バビル二世のコミックス(電子書籍)を大人買いしました。

横山光輝といえば「誰もが知ってる漫画を描いたのに、誰が描いたか知られていない漫画家」と言われています。

日本で最初の巨大ロボット漫画「鉄人28号」「ジャイアントロボ」を描き、

日本で最初の魔法少女漫画「コメットさん」「魔法使いサリー」を描き、

日本で最初の超能力バトル漫画「バビル二世」を描き、

日本で最初の長編歴史漫画「三国志」(他)を描いた、偉大な漫画家であります。

今回、日本最初の超能力バトル漫画バビル二世のコミックスを大人買いしました。

あらすじ3行で

5000年前、地球に宇宙を旅していた異星人バビルが漂着した。

母星への帰還を諦めたバビルは地球の女性と結婚し、自分の子孫に自分と同等の能力を持つ者が誕生した時に、このバビルの遺産を授けるようコンピューターにプログラムしておいた。

5000年経ちバビルの能力を受け継ぐバビル2世が誕生することになる。(血が薄くなっていくんでは?と突っ込んではいけない)

世界征服を企むヨミ様とは

主人公のバビル二世とは親戚関係だったヨミ様

このバビル二世の敵は、自分とほぼ同等の超能力を持ち世界征服を企むヨミと呼ばれる男。

しかしこのヨミ。悪役なのにネットでは「ヨミ様」と、なんだか少し前に流行った韓国俳優のヨン様みたいに様付けで呼ばれています。

Googleで「ヨミ様」と入力すると「過労死,理想の上司,部下思い」と出てきます。

どういうこと?

改めて読み直して考えてみました。

読み直して知ったのですが、このヨミ様も実はバビル1世の血を引くバビルの末裔の1人だったのです。

しかも若い頃にバビルの塔にまで呼び出され、バビル1世の遺産を継ぐにふさわしいかどうかの審査を受けたことさえあったのでした。

つまりヨミ様はバビル"二世"の最終オーディションまで残った男だったのです。

残念ながら最終オーディションで不合格となり、その記憶を消されてバビルの塔から放り出されてしまったのです。

部下思いで理想の上司と呼ばれるヨミ様

その後は自ら信者や部下を集め、世界各地に基地を作り、各国に自分の部下を政治家として潜り込ませ、着々と世界征服の準備を進めていくのです。

悪の組織のボスですが実は結構苦労人なのです。

たたき上げの苦労人だからこそ、部下や信者を大切にします。

悪の組織にありがちな「任務に失敗すれば容赦なく処刑する」というようなことはありません。

ヨミ様は部下の安全を第一に考える指導者なのです。

悪の組織のボスはいざとなったら部下を見捨てて自分だけ脱出することがよくありますが、ヨミ様は決してそんなことはしません。

決して無理な戦いはせず「今ここで戦っても勝ち目はない」と判断すれば部下たちと一緒に撤退する冷静な面もあります。

時には部下がやらかして劣勢に立たされることになっても腐らず、その部下を助けに行ったりしています。

地元の村人たちからは神のように崇め奉られています。

地元の村人たちからも慕われています。

およそ悪の組織のボスらしくないボスなのです。

ここまでくるとこの人、本当に悪い人?って疑問符がつきます。

ヨミ様は同じ時代に浩一少年がバビル二世の称号を得なければ、本当に世界征服を成し遂げていたかもしれません。

バビル二世と4回にわたる死闘

こうして叩き上げの苦労人ですが、選ばれし主人公との対決は、苦戦らしい苦戦もなく毎回バビル二世の圧勝。

こうしてヨミ様は最終回までバビル二世によりなんと4回も殺されるのです。

まず1回目。真っ向勝負で完全KO

遺体放置

2回目リターンマッチでは、自分のエネルギー(超能力)を増幅する機械を使用。

しかしそれでもバビル二世には敵わずエネルギーを使いきり生き埋め死亡

生埋め

3回目。

前回の戦いでエネルギー(超能力)を使いきり、老人のようになって再登場のヨミ様。

執念の復活を果たすもバビル二世には全く歯が立たずワンサイドゲームに

最後は棺がわりのロケットに収容され宇宙へ旅立つ。

白髪のおじいちゃん

そして4回目。すでに顔がブラックジャックのようにツギハギ。

なんと戦わず試合放棄(その後、自爆)

傷だらけでもはや別人

もうこれ悪のボスじゃなくてただのお爺さんじゃないですか!?

そして睨みつけるバビル二世の方が冷酷非情な悪人に見えます。

ヨミ様は世界征服というより、本当は世界統一の指導者を目指していたのではないでしょうか?

前回の記事で「正義は正義、正義は勝つ!こまけえことはいいんだよ」と言いましたが、さすがにこれはどうなんだろうと思ってしまいます。

次回はこの物語の正義()の主人公、バビル二世について書きたいと思います。

それでは今日はこの辺で。マタンキ

あわせて読んでください

おすすめ人気記事

1

ジャンプで夏休みに短期連載されたトラウマ漫画 何がトラウマって絵が怖いストーリーが怖い あらすじ3行で 主人公ウシオ少年の周りで、次々と首を切られた猟奇殺人事件が起こる。 ウシオは父親の不審な行動から ...

2

連載46年、ドカベンついに完結! ぶっちゃけ最後の方はネタ切れでした ども。MK団2代目団長マタンキ角南です。 野球マンガの金字塔、ドカベンついに完結しました。 正直さみしいです。 実は結構最近まで読 ...

3

サーキットの狼のライバル、ハマの黒ヒョウ 70年代スーパーカーブームの火付け役になった少年ジャンプの人気漫画サーキットの狼。 主人公、風吹裕也とたたかう多くのライバルたちが登場しました。 そのライバル ...

4

40余年の謎、ギレンは演説で本当は何と言いたかったか? あえて言おう ギレン演説書き起こし全文 まとめサイトから簡単にコピペできるかなと思ったらそうでもなかった。 細かいところが微妙に間違っていたり、 ...

5

日本最初の超能力バトル漫画バビル二世 漫画バビル二世とは ども。MK団2代目団長マタンキ角南です。 先日バビル二世のコミックス(電子書籍)を大人買いしました。 横山光輝といえば「誰もが知ってる漫画を描 ...

6

北斗の拳強さランキングに意義あり これが世間一般の強さランキング ども、MK団2代目団長マタンキ角南です。 数あるジャンプのバトル漫画の最高峰といえば北斗の拳。 1988年の連載終了からすでに35年が ...

7

ガンダム第25話「オデッサの激戦」 2022年、ロシアがウクライナ侵攻を開始した ども、MK団2代目団長マタンキ角南です。 2月24日、ロシア軍がウクライナへ侵攻した。 ロシアは当初48時間で首都キエ ...

8

車田漫画の頂点、聖闘士星矢 聖闘士星矢はアニメ化を見据えた作品だった ども、MK団2代目団長マタンキ角南です。 ジャンプで好きだった漫画家の1人に車田正美がいます。 名前もそうですが、初期は絵柄もきれ ...

9

半世紀未来を予見していたリボンの騎士 性同一性障害を抱えた王女サファイア ども、MK団2代目団長マタンキ角南です。 手塚治虫先生の代表作、リボンの騎士は今から50年以上昔にLGBTトランスジェンダーと ...

10

ライフハックの宝庫だった包丁人味平 その1 困ったらしょう油をかける ども。MK団2代目団長マタンキ角南です。 子どもってマンガで読んだことを実際にやってみようとしますよね。 自分が主人公になりきりた ...

-アニメ, 漫画
-, ,