ども。MK団2代目団長マタンキ角南です。
巨人の走塁のスペシャリスト・代走の切り札、鈴木尚広選手が引退を表明しました。
試合が1点差勝負の終盤に「代走鈴木」がアナウンスされたときのスタンドの盛り上がり方は凄かったです。
新聞各紙では鈴木のことを「神の足」「神の走塁」と書いてますが、一番すごかった走塁には「神の手」とタグが付けられてます。
足でも走でもなく手です。
それがこれ。
ホームベースを駆け抜けるスピードが尋常じゃありません。
スライディングしてるのに全くスピードが落ちていない。
何度見ても鳥肌もんです。
逆にこんな一瞬でもよくジャッジ出来たと審判を褒めたいぐらいです。
今年からコリジョンルール(ランナーの進路をふさぐブロック禁止)になったのでキャッチャーはこんなふうにベースの真ん前にいられません。
おかげでまっすぐ駆け抜けられるようになりランナー有利になりましたが、逆にこういった職人技のスライディングは必要なくなり見られなくなりました。
さて巨人の星で主人公・星飛雄馬のライバルと言えば花形満や左門豊作、そして黒人スラッガー・オズマが有名ですが、他に速水譲次という選手がいたのをご存知ですか。
「陸上のオリンピック候補で100m10秒5の走力」という、なんともざっくりしたキャラ設定。
代走専門のライバルです。
初登場は巨人の入団テスト。
「金メダルじゃ飯は食えないんで野球選手になるのさ。フフフ」
と登場時からなんか嫌みなやつでした。
子ども心に「こいつは野球ばかりかスポーツをバカにしてる!」と思いましたが、大人になった今なら彼の言ってることももっとも、いやむしろクレバー(賢い)なアスリートだと思いますw
ところでこの人、陸上の何の種目だったのかな?
「100m10秒5」って100m10秒05じゃなくて100m10.50秒ですよね?
当時でもオリンピックで金メダルどころか日本代表も無理じゃないかなと思ったりもしますが……
入団テストでは砲丸投げの要領で野球ボールを遠投95mとか、タッチに来た野手をハイジャンプでかわしたり。
どうやら10種競技の選手みたいです。
ん、でも着地のポーズを見ると体操選手か?
うまくやれば武井壮みたいになれたかもしれないのに。
しかし野球の入団テストでこの格好。これ相当イタいやつですわw
無事テストに合格するものの、巨人入団後はその万能の運動能力は生かすことなく代走専門でそれもほとんど2軍暮らし。
当時の野球マンガは足が速いというのは小物キャラの特徴で、豪速球投手かホームランバッターしか主役もしくは大物ライバルになれない時代でした。
さらにマンガのあるあるで、足が速くてすばしっこいキャラはたいてい性格が嫌みであだ名がネズミでした。
この速水もその通りになり、星や伴宙太からはライバルとも見なされず、物語からもいつの間にかフェードアウトしていきました。
でも今ならこの速水をマンガにしたら武井と鈴木を合わせたようなキャラにしてきっとおもしろい話が描けると思います。
最新のスポーツ科学の知識(でも時々ぶっ飛んだオリジナル持論)と職人独特のストイックさをあわせ持つキャラとか。
それでは今日はこのへんで。マタンキ