憧れだった小型通信機
駄菓子屋で売っていた20円の流星バッジ
ども。MK団2代目団長、マタンキ角南です。
子どもの頃、ヒーローものの番組を見ていて欲しかったのは、主人公たちが持ってる武器やアイテム。
今ならまずオモチャありきでヒーローものの番組が作られますが、昔は子ども向け番組が実はものすごく大きなオモチャ市場だと誰も思ってなかった。
売られていたのはせいぜいソフビ人形。
デパートのオモチャ売り場で、今から思えばそれほど精度の良くないビニールの人形が結構な値段で売られていたのだ。
でもね、今も昔も子どもたちが欲しかったのは人形じゃないんだよ。
子どもたちが一番欲しいのは、主人公たちが使っている武器やアイテムなんだよ。
それを持つことによって自分たちもヒーローやその仲間になれると信じていたんだよ。
なかでも団長が一番欲しかったのは世界中どこにいても仲間と通信出来るトランシーバー。
そういえば近所の駄菓子屋で、一度だけウルトラマン科学特捜隊の流星バッジが売られたことがあった。
もちろん通信機能なんかあるわけない。
値段は20円(昭和45年ぐらい)だったかなあ……
今回検索したらなんと写真があった!
これこれ!(たぶん)
これ円谷の版権なんか取ってないだろ?
おもちゃとしても精度は最低限。
でもこれ駄菓子屋では即日完売だったw
学研のトランシーバー
小学校に上がるとハリボテじゃなく、本当に会話のできるトランシーバーが欲しくなった。
そして買ったのは学研のトランシーバー。
価格はグレードにより3500〜5000円以上したと思う。
当時としては小学生のおもちゃにしては非常に高価な買い物だ。
親に言っても買ってもらえないので、じいちゃんばあちゃんに買ってもらった。
しかしそんな高額にも関わらず、所詮おもちゃはおもちゃ。
通信できる距離が短すぎた。
見通しのいいところでせいぜい100m
壁や塀があったら隣の家の子と通話するのがやっと出来るぐらい。
しかもこちらから好きな時にコールしても相手が応じてくれるわけではない。
相手もトランシーバーの電源を入れてないと呼び出しがわからないのだ。
「本部応答せよ、本部応答せよ」「敵に襲われている!至急救援頼む!」
などと地球防衛軍ごっこをやっても、電源を切っていたら通話できない。
じゃあずっと電源入れておけば……と思うかもしれないが、そんなことしたらあっという間に電池がなくなってしまう。
しかも使われていた電池が9V006Pという四角くい電池で、これがまた当時の価格で250円と大変高価な上に、小さいからすぐに電圧が下がってしまう、役立たずなやつだった。
ほどなく防衛軍ごっこはしなくなった。
本当に小型通信機が身近なものになるまでには、これから20年かかったのだ。
21世紀直前に実現した小型通信機(携帯電話)
この「世界中どこにいても仲間と話が出来る通信機」という昭和の子どもたちの夢は、携帯電話の登場で機能はほぼ実現しました。
でも何かが違う。
何かが足りない……
昭和の子どもたちがほしかった小型通信機はこんなんじゃないんだよ。
どんなのかというと、こういうのとか
こういうのが欲しかったのだよ
我々昭和の子供が欲しかったのは、携帯できる電話ではなく、身につけられる小型の通信機器だったのだ。
本物の腕時計型通信機がついに販売されたが
でもここまできたらあと少しだ。
あと少しだけ小型化できればいいのだ。
そして21世紀を待たずして、1998年長野オリンピック用にドコモが開発に成功。
会場スタッフに支給された腕時計型通信機がこれだ!
んんんんん〜〜〜ちがう!
これじゃない!
デザインが、デザインが決定的にダサい……
なにより当時でもPHSだったというのが致命的にダサい。
今の若者はもうPHSなんか知らないだろ。
そしてその5年後、21世紀に入った2003年、WRISTOMO。
ん〜〜〜〜〜〜〜〜ダメだ!
少しだけかっこよくなったことはなったが……
それでもなんか知らんがいろいろダメだ!
大きさといい、デザインといい、どこにもスマートさがない。
開き直って最初から地球防衛軍仕様にした
科学特捜隊仕様 流星バッジ
わかった!
そもそもドコモに全部任せたのが間違いだったのだ。
やっぱりこういうのはバンダイの力を借りないとダメだ。
形から入ろうじゃないか。
設計段階からウルトラマンの科学特捜隊隊員たちが付けていた小型ピンバッジ式通信機を作ればよかったのだ。
昭和のこれを↓
どれだけ進化させたのか!?
おおおおおおおーーーーーー
この写真を見る限りなかなかいいぞ!
かなりの再現度だ!
そしてどれだけ技術が進んでも、通信機能を本体に組み込んでいては小型化にも限界がある。
そこで通信機能そのものはスマホのbluetoothに依存
なるほど〜!これは考えたな。
しかも価格は2万円?
大丈夫!大人になった今なら買えるぞw
しかしこれも全体像を見てみると……
あれ……?
これまた惜しい!
なんか知らんけど、やっぱりいろいろ違うぞ、これは!
またしてもこれじゃない感がある。
さらによくみたらイヤホン端子とかがあるみたいだし……
いやいやいやいやいや、バンダイよ
こだわるところはそこじゃないんだよ。
でもあと一歩だ、もう少しだけ頑張れバンダイ!
ウルトラ警備隊仕様 腕時計型ビデオレシーバー
そう思っていたら次きたーーーーーー
バンダイプレミアム:ウルトラセブン ビデオシーバーデジタルウォッチ
画像を見たらこれはすげえええ!
若者ふうに言うとこれはヤバい!
完璧じゃないか!
しかも値段は24,200円!
完璧すぎて嫌な予感がした。
あ、これ通信機じゃなくて……ただの腕時計かよ!
スマホの形は必然だった
21世紀になっても、昭和の子供が欲しがった小型通信機は作れなかった。
いや、作られなかったと言った方が正しい。
どういうことかと言うと
こんな喋り方したら首が痛いということ。
それからマイクが口元近くにないと、つい大声で話してしまうということ。
さらにスピーカーが耳元にないから周りから通話内容がまる聞こえになるということ。
防衛軍の機密の通話が周りにまる聞こえってダメだわな。
何でも小型化すればいいってもんじゃない。
そう考えるとスマホの形って必然だったんですね。
それから21世紀に、小型通信機とならんで実現しそうだったものがテレビ電話。
しかしコロナ騒ぎで脚光を浴びたZOOMやらなんやら。
実際使ってみると相手の顔が写ると実はかなりウザいということもわかってしまった。
今後も普及することはないだろうね。
未来の形は思っていた以上に、思い通りではなかった。
それでは今日はこの辺で。マタンキ